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著者についてボール師は、クリア・クリーク・バプテスト神学校卒業後五十年以上に渡り、働き人として豊かな経歴を重ね、五つの教会で牧師として牧会し、教え、信徒たちを訓練してきた。地域や米国各州のインターナショナルカンファレンス等でも活躍し、様々な立場で奉仕してきた。州の宣教師として一年半、また数々の宣教旅行、宣教を起こす活動もしてきた。働きの大半は、霊的訓練を十分受けていない小規模教会を地域で開拓することで、若い説教者を訓練することに情熱を注ぎ、彼の指導の下で多くの人が召しを受けた。ボール師は現在、教会を導く準備が十分できていない人々をリーダーとして訓練する国際的働きに携わる。現在日本、中国、アラスカ、アフリカ、そしてアメリカの牧師たちと働きを進めている。彼の教えは、聖書の教義にしっかり根ざし、聖書を学ぶ素晴らしさを説き、御言葉の真理を人生に実際的に適用することを勧めるものである。ボール師は、指導のために中国や日本にも出向き、2019年に六か国からの教会リーダーらが参加し大阪で行われたAICFオリーブ聖会、2021年に京都で行われたAICFギルガル聖会で講師を務めた。 本書の概要キリスト者の人生の中で最も基本的な原理の一つは、信仰の原理である。聖書には「信仰」（名詞）と「信じる」（動詞）という言葉が出てくるが、これらは「信頼する」「頼る」というギリシャ語ピスティスの訳語である。 この言葉が使われている箇所は数多くあり、この言葉について書かれた本もたくさんあるが、ほとんどのキリスト者は信仰という概念に葛藤を持っている。キリスト者にとって信仰とは神秘なる奥義であるが、同時に霊的な生活を実践する土台でもある。この本は、信仰についての"仕様説明"であり、信仰とは何なのか、何が信仰でないものなのか、信仰はどのように機能するのか、そしてキリスト者にとっての信仰の歩みがなぜ不可欠なのかを説いている。信仰によって、私たちは勝利を得ることができ、すべてが可能となる。この本は、若者がどのように信仰によって歩むべきかを教え、年老いた者が自分の信仰理解を刷新し、また他の者にどのように信仰によって主と歩むべきかを教えることができる解説書でもある。ある人はこの本を十回読んだが、読む度に新しい本であったと話している。聖書には、魂を探る二つのことが記してある。一つはローマ14章23節「信仰から出ていないことは、みな罪です。」この聖句はすべての歩みを網羅する見方で、私たちがすることや言うことすべては、主への信頼を欠かせてはいけないことを提起している。二つ目は、へブル11章6節「信仰がなくては、神に喜ばれることはできません。」神は、私たちが神を頼らず人間的努力や成功によって神を喜ばせようとしても、それを喜ばれることはない。神に喜んでいただけるものは、神への信仰と信頼のみなのである、信仰は、神の元へつながる唯一の道なのである。世にあって信仰は絶対的に必要なものであるが、天においては生きるための唯一の手段なのである。信仰なくしては、天は私たちの家にはならないからである。